膀胱がんステージ4(末期)の余命と、治療の選択肢

bladder cancer

膀胱がんの治療や手術の不安をご相談ください

この記事でわかること

自宅のテーブルで、女性と若い男性が冊子を一緒に読んでいる。

膀胱がんはステージ4と言われても、3種類の薬を使う薬物療法や、出血・痛みを和らげる放射線治療、緩和ケアが受けられます。余命・症状・選択肢を公的機関の情報で確認できます。

膀胱がんはステージ4と言われても、できることがある

ノートを開いた男性が、向かい合う医師に話を聞いてもらっている。

「膀胱がんがステージ4と言われた」「余命と、これから受けられる治療を知りたい」。この章では、膀胱がんのステージ4がどの状態を指すのかを公的機関の情報で整理し、この記事で扱う範囲を示します。手術ができない段階でも、治療とケアの選択肢は残っています。

膀胱がんの「ステージ4」「末期」とは、どの状態を指すのか

女性が医師の説明を聞く場面に、「ステージと治療の目的を主治医に確認」と添えた画像。

膀胱がんのステージ4は、ⅣA期とⅣB期に分かれます。ステージ4と告げられた方が最初に知っておきたいのは、この2つの違いでしょう。がんが骨盤の壁や腹壁にまで広がった状態、または骨盤の外のリンパ節に転移した状態がⅣA期、それ以外の離れた臓器などに転移した状態がⅣB期です(出典:「膀胱がん 治療」)。

医学的に「末期」という区分はありません。ステージ4の治療の中心は薬物療法で、「ステージ4=何もできない」ではないのです。まずは、自分がⅣA期とⅣB期のどちらにあたるのかを確認しましょう。

この記事でわかる範囲と、情報の時点

記事で整理する内容を「病気を知る」「治療を知る」「相談する」の3項目で示した図解。

この記事では、膀胱がんの原因から症状、種類、ステージ別の5年生存率、検査、治療法、そして手術ができない・ステージ4と言われたときの選択肢までを、一覧で把握できるようにまとめました。医学的な事実は国立がん研究センターがん情報サービスの「膀胱がん」と全国がん登録のデータを根拠にし、当協会の立場からの情報とは分けて書いています。

生存率は過去の診断例の数値です。これから治療を受ける人にそのまま当てはまるとは限りません。説明は、膀胱がんの大部分を占める尿路上皮がんを中心に進めます。目安として読んでください。

手術ができないと言われても、選択肢の整理はこれから始められる

自宅で男性がノートに質問を書き、隣の女性が見守っている。

「手術はできません」「転移があります」と告げられると、もう治療の手立てがないように感じてしまう方は少なくありません。しかし膀胱がんには、細胞障害性抗がん薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体という3種類の薬を使う薬物療法があります。

血尿や骨の痛みを和らげる放射線治療や、緩和ケアも今から受けられる治療の一つ。標準治療をサポートする形で統合医療を組み合わせるという考え方もあります。大切なのは、選択肢を整理して主治医に確認することです。当協会では、その整理を無料でお手伝いしています。

膀胱がんの原因と、なりやすい人の特徴

男性が女性医師と向かい合い、生活や仕事について話している相談場面。

膀胱がんは、喫煙との関わりが知られているがんです。この章では、わかっている危険因子と、予防や検診の現状を整理します。

喫煙と、特定の化学物質に長くさらされることが危険因子

膀胱がんの危険因子として喫煙と特定の化学物質への長期曝露を示し、必ず発症するわけではないと説明した図解。

膀胱がんの危険因子は、喫煙と、ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニルといった化学物質に長期間さらされることです(出典:「膀胱がん 予防・検診」)。これらは、かつて染料や樹脂製品、薬品などに使われていた物質。長い期間吸っていた人は、膀胱がんが発生するリスクが高くなります。

たばこを吸っている方や、こうした物質を扱う仕事に就いていた方は、血尿などの症状に早めに気づけるよう意識しておきましょう。ただし、危険因子に当てはまる人が必ず発症するわけではありません。原因を探して、自分を責める必要はないのです。

予防の基本は禁煙、指針で定められた検診はない

自宅で電話する男性に、「気になる尿の変化は受診」と添えた画像。

膀胱がんを予防するために、たばこを吸っている人は禁煙しましょう。禁煙を始めてから年数がたつほど、禁煙しなかった場合と比べて膀胱がんのリスクを減らせることがわかっています。今日からでも、始める意味は十分にあるのです。

一方、膀胱がんには、国の指針で定められた検診がありません。血尿や頻尿など気になる症状があるときは、泌尿器科などの医療機関を早めに受診することが勧められています。目で見てわからない血尿もあるため、尿検査で異常を指摘されたときも、放置せずに相談してください。

膀胱がんの初期症状と、進行したときの症状

ひざにノートを置いた女性が、看護師に体調について話している。

膀胱がんの主な症状は、血尿や頻尿などの尿の変化です。この章では、早く気づくためのサインと、進行したときにあらわれる症状を整理します。

痛みのない血尿が、気づくきっかけになる

痛みのない血尿に気づいたら、いったん止まっても安心せず、泌尿器科へ相談することを示した図解。

膀胱がんの主な症状は、血尿、頻尿、排尿時の痛み、尿が残る感じ、切迫した尿意などです(出典:「膀胱がんについて」)。血尿には、尿が赤や茶色になって目で見てわかるものと、顕微鏡でしか確認できないものがあります。

膀胱がんの血尿は、痛みを伴わないのが特徴。いつも出るわけではなく、一度出たきりしばらく出ないこともあります。「止まったから大丈夫」と様子を見てしまう方もいますが、止まったからといって安心はできません。一度でも血尿に気づいたら、泌尿器科を受診しましょう。受診のときは、血尿が出た日を伝えると診察の助けになります。

進行すると、尿が出にくい、腰や背中の痛み、足のむくみが出る

腰に手を添えた男性が、自宅で看護師に体の変化を伝えている。

がんが進行すると、尿が出にくくなったり、わき腹や腰、背中が痛んだり、足がむくんだりすることがあります。こうした症状は、毎日の暮らしに直結するもの。我慢せず、早めに担当医へ伝えてください。尿の出方や痛みの場所の変化も、あわせて伝えるとよいでしょう。

ただし、膀胱がんと似た症状は、膀胱炎、尿路結石、前立腺肥大症、腎盂・尿管がん、前立腺がんでもみられます。症状だけで、がんかどうかを見分けることはできません。気になる症状があるときは、泌尿器科で検査を受け、原因を確かめましょう。原因がわかれば、対処の方法も見えてきます。

膀胱がんの種類と性質

夫婦が医師の持つ資料を見ながら、病気について説明を聞いている。

膀胱がんは、がんの種類と、膀胱の壁のどこまで及んでいるかによって性質が異なります。この章では、組織の種類と、治療を左右する「筋層」への広がり、診断される人の数を整理します。

膀胱がんの90%以上は、尿路上皮がん

膀胱がんの大部分、90%以上が尿路上皮がんであることを大きな文字で示した図解。

膀胱は骨盤の中にある袋状の臓器で、尿を一時的にため、ある程度の量になったら体の外に出す働きをしています。その内側をおおっているのが、尿路上皮という粘膜です。膀胱がんの大部分(90%以上)は、この尿路上皮にできる尿路上皮がん。

ほかに、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がんなどもあります。この記事で主に扱うのは、尿路上皮がんです。尿路上皮は腎盂や尿管にもあり、そこにも同じ種類のがんができることがあります(腎盂・尿管がん)。尿路上皮がん以外と診断された方は、最新の情報を担当医に確認してください。

筋層非浸潤性がんと筋層浸潤性がんで、治療が大きく変わる

医師と相談する男性の写真に、「筋層への広がりを確認」と添えた画像。

尿路上皮がんは、がんが膀胱の壁にどのくらい深く及んでいるか(深達度)によって、2つに分類されます。粘膜やそのすぐ下の組織にとどまる「筋層非浸潤性がん」と、筋層やその外側まで及ぶ「筋層浸潤性がん」です。

筋層非浸潤性がんは内視鏡での切除と膀胱内への薬の注入、転移のない筋層浸潤性がんは膀胱をすべて取り除く手術が標準治療。同じ膀胱がんでも、治療の内容は大きく異なります。どちらにあたるかは、内視鏡で切除した組織を調べて判断します。自分のがんがどちらにあたるのかは、治療方針を理解するための出発点になるでしょう。

診断されるのは年間約2万4千例、男性に多い

自宅の机で、眼鏡をかけた男性が冊子を読んでいる。

膀胱がんと診断されたのは、2023年に23,970例でした(出典:「がん統計 膀胱」)。内訳は男性17,901例、女性6,069例で、男性が約4分の3を占めます。2024年の死亡数は9,725人です。

全国がん登録では、診断の時点でがんが膀胱にとどまっていた人が66.8%でした。近くのリンパ節や周りの臓器に広がっていた人は14.4%、離れた臓器に転移していた人は5.3%。早い段階で見つかる人が多い一方、進行した状態で見つかることもあるがんといえます。だからこそ、血尿などのサインに早く気づくことが受診の決め手になります。

ステージ別の状態と、5年生存率・余命の目安

女性が医師と向かい合い、落ち着いて見通しについて話している。

「ステージ4と言われたけれど、あとどのくらい生きられるのか」。この章では、ステージの分類と、全国がん登録の進行度別5年生存率、数字の読み方を整理します。

0期〜Ⅳ期の分類と、ⅣA期・ⅣB期の違い

医師と資料を確認する男性に、「ステージの区分を主治医に確認」と添えた画像。
ステージ主な状態
0期・Ⅰ期がんが粘膜の中や、そのすぐ下の組織までにとどまる(筋層非浸潤性がん)。リンパ節転移・遠隔転移はない
Ⅱ期がんが筋層に及ぶ。リンパ節転移・遠隔転移はない
Ⅲ期がんが膀胱の周りの脂肪組織や、前立腺・精のう・子宮・腟に及ぶ。または骨盤内のリンパ節に転移がある
ⅣA期がんが骨盤の壁や腹壁に及ぶ。または骨盤の外のリンパ節に転移がある
ⅣB期そのほかの離れた臓器などに遠隔転移がある

膀胱がんのステージは、がんの深さ(T)、骨盤内のリンパ節への転移(N)、離れた臓器やリンパ節への転移(M)の組み合わせで決まり、0期からⅣ期まであります。数字が大きいほど、進行した状態です。

ⅣA期は、がんが骨盤の壁や腹壁にまで広がった状態、または骨盤の外のリンパ節に転移がある状態を指します。ⅣB期は、それ以外の離れた臓器などに転移がある状態。治療のうえでは、0期とⅠ期が筋層非浸潤性がん、Ⅱ期以降が筋層浸潤性がんとして扱われます。

なお、この表は主な状態をまとめたものです。正確なステージは、主治医に確かめておくと安心でしょう。

全国がん登録にみる、膀胱がんの5年相対生存率

生存率は過去の診断例の統計であり、一人ひとりの経過は異なることを示した図解。
進行度(2018年診断例)5年相対生存率診断時の割合
限局(膀胱にとどまる)81.0%66.8%
領域(近くのリンパ節や周りの臓器に広がる)38.9%14.4%
遠隔(離れた臓器に転移)11.0%5.3%
全体66.6%―

全国がん登録では、2018年に診断された膀胱がん全体の5年相対生存率は66.6%です。進行度別にみると、がんが膀胱にとどまる「限局」が81.0%、近くのリンパ節や周りの臓器に広がった「領域」が38.9%、離れた臓器に転移した「遠隔」が11.0%でした。

早い段階で見つかるほど数字は高く、進行すると厳しくなるのが膀胱がんの現実です。ただし、これはステージではなく、がんの広がりで分けた「進行度」の数値である点に注意してください。ⅣA期・ⅣB期の区分とも、そのまま一致するわけではありません。

生存率の数字の読み方と、余命が数字どおりにならない理由

夫婦が医師の説明を聞く写真に、「数字だけで将来を決めつけない」と添えた画像。

5年相対生存率は、あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標の一つです。過去に診断された人の集団の数値であり、その後に使えるようになった薬の効果は十分に反映されていません。一人ひとりの経過を示すものではないのです。

膀胱がんの薬物療法には、細胞障害性抗がん薬に加えて、免疫チェックポイント阻害薬や抗体薬物複合体も使われるようになっています。余命は、ステージだけでなく、年齢や体の状態、治療の効き方でも変わるもの。数字だけで将来を決めつけないでください。見通しは、主治医に確かめるのが確実です。

進行の仕方と、転移・再発の特徴

明るい外来の廊下を、男性と家族の女性が並んで歩いている。

膀胱がんは、リンパ節や離れた臓器に転移することがあり、治療後に再発することもあります。この章では、広がり方と、再発に気づくための経過観察、再発・転移したときの治療を整理します。

リンパ節・肺・肝臓・骨に転移することがある

膀胱がんの転移がみられる部位として、リンパ節、肺、肝臓、骨を示した図解。

膀胱がんは、膀胱の内側の粘膜に発生し、進むにつれて壁の深くへ及んでいきます。筋層を越えると、周りの脂肪組織、さらに前立腺や子宮、腟といった隣の臓器へ広がることも。骨盤の壁や腹壁にまで及んだ状態は、ⅣA期に分類されます。

また、膀胱がんはリンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。骨に転移すると、痛みが出る場合も。転移があっても、治療の選択肢がなくなるわけではありません。気になる症状は、早めに主治医へ伝えてください。受診のたびに、体調の変化をメモして持っていくと伝えやすくなります。

転移があると告げられたときの考え方は、次の記事も参考にしてください。

がんが転移したときの可能性

治療後の経過観察では、膀胱鏡検査や尿細胞診で再発を確認する

女性と看護師が予定表を確認する写真に、「次の検査の予定と目的を確認する」と添えた画像。

治療後は、定期的に通院して検査を受けます(出典:「膀胱がん 療養」)。検査を受ける頻度は、ステージや受けた治療によって異なります。通院は、治療が終わったあとも続く大切な治療の一部です。

筋層非浸潤性がんの場合は、膀胱鏡検査や尿細胞診で再発がないかを確認。膀胱をすべて取り除く手術を受けた場合は、血液検査、CT検査、尿細胞診、超音波検査などを行います。検査の間隔は、病状や病理検査の結果などをもとに判断されるもの。次の検査の予定と目的を、担当医に聞いておきましょう。

再発・転移したときの治療は、状態に合わせて選ぶ

女性が医師の説明に耳を傾け、次の治療について相談している。

筋層非浸潤性がんが膀胱の中に再発した場合は、最初と同じように内視鏡でがんを切除します。病理診断の結果によっては、BCGの膀胱内注入療法や、膀胱をすべて取り除く手術を行うことも。

筋層浸潤性がんは、手術のあとに転移が見つかったり、腎盂、尿管、尿道などに再発したりすることがあります。この場合に検討するのが、細胞障害性抗がん薬や免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体による薬物療法です。出血や骨の痛みを和らげる目的で、放射線治療を検討する場合もあります。次の治療を、主治医と一緒に考えていきましょう。

膀胱がんの検査方法

看護師が男性を検査室へ案内している。奥に診察台と検査機器が見える。

膀胱がんの検査は、尿検査から始まり、膀胱鏡検査、画像検査、そして診断と治療を兼ねたTURBTへと進みます。この章では、それぞれの検査でわかることを整理します。

尿検査、超音波検査、膀胱鏡検査でがんを見つける

膀胱がんの検査として、尿検査、超音波検査、膀胱鏡検査を並べた図解。

膀胱がんの検査では、まず尿検査を行い、尿に血液やがん細胞が含まれていないかを確認します(出典:「膀胱がん 検査」)。腹部超音波検査は痛みがなく、その場で結果がわかる検査。ただし、がんの場所や大きさ、形によっては見つけられないこともあります。

診断と治療方針の決定のために必ず行うのが、膀胱鏡検査です。内視鏡を尿道から膀胱へ入れ、がんの有無、場所、大きさ、数、形を確認します。多くの場合、膀胱がんかどうかはこの検査でわかります。ほとんどは外来で、局所麻酔を使って行う検査。不安な点は、事前に伝えておいてかまいません。

TURBTで、がんの深さと性質を確定する

顕微鏡を使う検査担当者の写真に、「組織を調べて深さと性質を確認」と添えた画像。

TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)は、検査と治療を兼ねた手術です。全身麻酔または腰椎麻酔をして、尿道から電気メスのついた内視鏡を入れ、がんを切除します。入院の期間は、数日から1週間程度です。

切除した組織を顕微鏡で調べると、がんの深さや性質を正確に診断できます。そのため、ほぼすべての膀胱がんで行われる検査です。がんが筋層に及んでいるかどうかは、その後の治療を決める分かれ道。結果の説明では、深達度と異型度の2点を聞いておくと、治療方針が理解しやすくなるでしょう。

CT・MRIで、がんの広がりと転移を調べる

CT装置の前で、検査担当者が寝台を準備している。

がんとわかった場合は、広がりを確認するためにCT検査やMRI検査を行います。CT検査は、リンパ節やほかの臓器への転移の有無を調べる検査。がんが筋層に及んでいる可能性があるときは、全身のCT検査も行います。

MRI検査は、がんと正常な組織をはっきり区別して映せるため、深達度を調べるのに有効です。骨盤内のリンパ節への転移も確認できます。尿の中のNMP22やBTAという腫瘍マーカーを測ることもありますが、値だけでがんの有無は確定できません。どの検査で何を調べるのか、主治医に尋ねてみてください。

膀胱がんの治療方法と費用感

夫婦が相談担当者に話を聞いている。テーブルに書類入れと電卓が置かれている。

膀胱がんの治療には、TURBT、膀胱内注入療法、膀胱全摘除術、薬物療法、放射線治療があります。この章では、ステージごとの選び方とそれぞれの治療、費用、標準治療に統合医療を組み合わせる考え方を整理します。

ステージとリスク分類で決まる、標準治療の選び方

医師と相談する男性に、「病状と体の状態に合わせて治療を選ぶ」と添えた画像。

膀胱がんの治療は、まず診断と治療を兼ねてTURBTを行い、その結果をもとに次の治療を検討します。筋層非浸潤性がん(0期・Ⅰ期)では、膀胱の中に薬を注入する膀胱内注入療法を行うのが基本です。

転移がない筋層浸潤性がんの標準治療は、膀胱をすべて取り除く膀胱全摘除術。転移があるなど、がんが進行している場合には、薬物療法などを検討します。治療は標準治療を基本に、本人の希望や生活環境、年齢を含めた体の状態を総合して決めていくもの。わからないことは、まず担当医に確かめましょう。

TURBTと膀胱内注入療法、筋層非浸潤性がんの治療

外来で女性と看護師が話す写真に、「治療後の変化は担当医に相談」と添えた画像。

筋層非浸潤性がんは、TURBTでがんを取りきれることもあります。そのあとに、再発や進展を予防する目的で行うのが膀胱内注入療法です。尿道から管を通して、細胞障害性抗がん薬またはBCG(ウシ型弱毒結核菌)を膀胱の中に注入します。

BCGは、抗がん薬の注入より高い効果が期待できる反面、副作用が出やすい治療です。頻尿、排尿時の痛み、血尿、発熱などがみられることも。39℃以上の発熱や、咳や息苦しさを伴う発熱があるときは、すぐ病院に連絡してください。超高リスクと判断された場合には、膀胱全摘除術を行うこともあります。

膀胱全摘除術と、尿の通り道をつくる尿路変向術

夫婦が看護師と話す写真に、「手術後の暮らしも一緒に相談」と添えた画像。

膀胱全摘除術では、膀胱とともに骨盤内のリンパ節を摘出します。男性は前立腺と精のう、女性は子宮と腟の一部も一緒に切除するのが標準的な方法です。膀胱を取ったあとは、尿を体の外に出す通り道をつくる尿路変向術を行います。

方法は、尿管皮膚ろう造設術、回腸導管造設術、自排尿型新膀胱造設術の3つ。国内で最も多いのは回腸導管で、おなかにつくった尿の出口(ストーマ)に袋をつけて尿をためます。新膀胱は尿道から排尿できる一方、手術の負担が大きい方法。手術後は生涯使う尿路になるため、生活に合う方法を担当医とよく相談してください。

薬物療法は、3種類の薬を状態に合わせて使う

男性と薬剤師がノートを確認する場面に、「使う薬と副作用を確認」と添えた画像。

進行していて切除が難しい膀胱がんや、転移・再発したがんには、薬物療法を行います。使う薬は、細胞障害性抗がん薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体の3種類。抗体薬物複合体は、抗体に抗がん薬をつなげ、がん細胞を効率よく攻撃する薬です。

副作用は、薬によって異なります。細胞障害性抗がん薬では、吐き気、食欲不振、白血球の減少、脱毛など。免疫チェックポイント阻害薬では、かゆみや疲労のほか、頻度は高くないものの重い症状が出ることのある免疫関連副作用に注意が必要です。気をつけたい症状を、治療前に担当医へ確かめておいてください。

治療費は保険診療が基本、高額療養費制度で自己負担に上限がある

医療費が不安なときは、制度を確認し、窓口に相談し、対象の費用を確認することを示した図解。

TURBT、膀胱内注入療法、手術、薬物療法などの標準治療は、保険診療で受けられます。医療費が一定額以上になった場合は、高額療養費制度を利用して、自己負担限度額までの支払いとすることが可能です。

一方、がん情報サービスは、膀胱がんの免疫療法で効果が証明されているのは、免疫チェックポイント阻害薬を使う薬物療法とBCGの膀胱内注入療法のみで、そのほかの免疫療法で効果が証明されたものはないとしています。自由診療を検討するときは、効果の根拠と費用を確かめてください。費用の不安は、ソーシャルワーカーやがん相談支援センターにも相談できます。

統合医療・自然療法を組み合わせるという選択肢

ノートを見せて相談する女性に、「取り入れる前に主治医へ相談」と添えた画像。

統合医療は、厚生労働省の検討会で「近代西洋医学を前提として、これに補完代替療法や伝統医学等を組み合わせて更にQOLを向上させる医療」と位置づけられています。標準治療をサポートする形で、食事の改善、運動、温熱療法、心のケアなどを組み合わせる考え方です。

補完代替療法の多くは自由診療で、自己負担が増えることも少なくありません。膀胱がんでは治療や通院が長く続くこともあるため、体力や気持ちを保つ工夫を取り入れる方もいます。取り入れるものは必ず主治医に伝え、根拠と費用を確認して選んでください。

当協会は、この定義に基づき、標準治療をサポートする形で信頼性の高い補完代替療法の情報を整理・提供している一般社団法人です。医師や大学教授が理事を務め、特定の商品や治療法を勧めることはありません。協会が紹介している療法の分類は、次のページで確認できます。

協会推奨の代替療法

手術ができない・ステージ4と言われたときの選択肢

男性が家族と一緒に、女性医師へ質問している相談場面。

「膀胱がんがステージ4と言われた。余命と治療の選択肢を知りたい」。この章では、その問いに沿って、手術ができない理由、ステージ4の薬物療法、膀胱を残す治療、症状への対処、療養の場所、主治医への確認事項を順に整理します。

手術ができないと言われる主な理由

手術が難しい理由として、がんの広がりと体の状態を挙げ、主治医への確認を促した図解。

膀胱がんで手術(膀胱全摘除術)が標準治療になるのは、転移がない筋層浸潤性がんの場合です。そのため、離れた臓器やリンパ節に転移がある場合は、手術ではなく薬物療法などを検討します。これが、手術ができないと言われる理由の一つ。

もう一つは、体の状態です。高齢である、肝臓・呼吸器・心臓などに基礎疾患があるといった理由で、手術が難しいと判断されることがあります。「できない」と言われた理由を知ることが、次の一歩の出発点。遠慮せず、主治医に尋ねてください。理由がわかると、次に選べる治療も見えてきます。

ステージ4は薬物療法が中心、効果をみながら薬を切り替える

男性が医師と薬剤師に囲まれ、資料を見ながら治療について相談している。

ステージ4の治療の中心は、薬物療法です。まず、複数の細胞障害性抗がん薬を組み合わせた治療を行います。病状の進行がみられなければ、その状態をできるだけ長く保つために、免疫チェックポイント阻害薬による維持療法へ進むのが標準的な流れです。

抗がん薬の効果がなく、がんが進行したり再発したりした場合にも、免疫チェックポイント阻害薬を使います。それでも効かなくなった転移がんには、抗体薬物複合体という選択肢も。遠隔転移がある膀胱がんの5年相対生存率は11.0%と厳しい数字ですが、治療を続けながら過ごしている人もいます。

ステージ4と告げられ、「これからの治療を一人で決めなければ」と焦っていた60代の男性は、当協会の相談で急かされずに話を聞いてもらい、選択肢の整理と主治医に確認すべきことを一緒に考えてもらえたことで、納得して治療に向き合えたと話しています(当協会「ご相談者の声」より)。余命を告げられたときの考え方や選択肢は、次の記事にもまとめました。

末期がんで余命宣告されてからの選択肢

手術が難しいときに検討する、膀胱を残す集学的治療

医師と看護師ら3人が、資料を囲んで治療について話し合っている。

転移がない筋層浸潤性がんで、手術が難しい場合や、本人が膀胱を残すことを希望する場合には、膀胱温存療法を検討することがあります。TURBT、細胞障害性抗がん薬、放射線治療を組み合わせる集学的治療です。

膀胱を残せば、尿の通り道をつくり直す手術は必要ありません。ただし、標準治療はあくまで膀胱全摘除術。温存療法を検討するときは、治療法の特徴やメリット、デメリットを十分に理解したうえで選ぶ必要があります。自分が対象になるのか、どのような経過が見込まれるのかを、担当医とよく相談してください。

血尿や骨の痛みをやわらげる、放射線治療と緩和ケア

緩和ケアは診断されたときから受けられることと、つらさを我慢せず相談することを示した図解。

がんが進行したことによる膀胱からの出血や、骨への転移による痛みには、症状を和らげる目的で放射線治療を行うことがあります。つらい症状を抑えることは、治療を続ける力にもつながるでしょう。

緩和ケアは、決して終末期だけのものではありません。がんと診断されたときから始まり、つらさを感じるときには、がんの治療とともにいつでも受けられます。痛みや出血への不安、眠れない、気持ちが落ち込むといったつらさは、我慢するものではないのです。早めに担当医や看護師へ伝えてください。がん相談支援センターに相談することもできます。

通院での薬物療法を続けるための、日常生活の工夫

通院治療中の工夫として、無理をしない、体調の変化をメモする、診察で相談することを示した図解

支持療法が進歩し、薬物療法の副作用を予防したり和らげたりできるようになったため、通院で薬物療法を行うことが増えています。仕事や家事など、今までの生活を続けながら治療を受けられるのが利点です。

一方で、体調が悪くても無理をしてしまうことがあります。治療中は万全の体調ではないことを、忘れないようにしましょう。予想される副作用とその時期、対処法を事前に確かめ、気づいたことは日ごろからメモしておくと役立ちます。禁煙やバランスのよい食事、適度な運動も、体調を保つ土台。無理のない範囲で続けてください。

抗がん剤治療に加えて自宅でも取り組んでいたことについて、専門家の立場から代替策の助言を受けた50代の女性は、落ち着いた気持ちで最後まで頑張りぬけたと話しています(当協会「ご相談者の声」より)。

在宅緩和ケアと緩和ケア病棟(ホスピス)から、療養の場所を選ぶ

自宅のリビングで療養中の男性と家族が訪問看護師に相談しているイメージ

緩和ケアを受ける場は、通院、入院、在宅療養の3つです(出典:「緩和ケア」)。緩和ケア病棟は、できる限り普段に近い暮らしができるように作られた病棟で、つらさが和らげば自宅に戻ることも可能です。

入院を待つ人がいる場合もあるため、早めに担当医へ相談しましょう。自宅で過ごす場合は、訪問診療や訪問看護などのサービスを整える必要があります。療養の場所や利用できる制度については、がん相談支援センターでも相談できます。どこで過ごすかに、一つの正解はありません。本人の希望と家族の負担を、合わせて考えていきます。

緩和ケアやホスピスをすすめられたときに検討したいことは、次の記事をご覧ください。

緩和ケア・ホスピスをすすめられたときの対処法

主治医に確認しておきたい質問と、セカンドオピニオン

主治医に確かめたいこととして、ステージと状態、治療の目的と選択肢、副作用と生活への影響を示した図解

確認しておきたいのは、ステージ(ⅣA期かⅣB期か)、手術ができない理由、提案されている治療の目的と見通し、副作用と生活への影響、薬が効かなくなったときの次の選択肢、膀胱を残す治療の対象になるか、といった点です。納得して治療を選ぶための、大切な準備になります。

質問は紙に書いて持参すると、聞き漏らしを防げます。ご家族が同席すれば、あとで内容を確かめ合えるでしょう。別の医師の意見を聞くセカンドオピニオンは、納得して治療を受けるために認められている仕組み(出典:「セカンドオピニオン」)。担当医に気を遣ったり、遠慮したりする必要はありません。

当協会に寄せられる膀胱がんのご相談と無料相談

明るい相談室で高齢の女性が相談員に気持ちを話しているイメージ

一般社団法人日本がん難病サポート協会には、さまざまな段階のがんの方やご家族から、ご相談が寄せられています。この章では、無料相談の方法と、一緒に整理できることをご紹介します。

ステージ4や再発の段階でも、ご相談いただけます

男性と家族が相談員に話を聞いてもらう場面と、相談場面のイメージという文字

当協会の部位別事例一覧には、膀胱がんの相談事例は掲載していませんが、ステージ4や再発など、同じ段階の方からのご相談を多くいただいています。腎臓がんや前立腺がんなど、ほかの部位の事例は一覧ページで紹介しています。

どの段階であっても、「こんなことを相談してよいのか」と迷う必要はありません。膀胱を取る手術を受けるかどうか迷っている、ストーマのある暮らしが想像できない、といったお気持ちも伺います。経過観察中の不安についてのご相談も受け付けています。お一人おひとりの状況に合わせて、お話を聞かせてください。

がんの部位別事例一覧

ご家族だけの相談、匿名・オンラインでも相談できる

自宅で女性と家族がノートパソコンを使ってオンライン相談をしているイメージ

当協会の無料相談は、電話(平日9時〜18時)、メール(365日24時間受付)、オンラインや対面に対応しています。匿名でも可能で、ご本人が同席されないご家族だけのご相談も歓迎です。相談の方法は、ご都合に合わせて選べます。

膀胱がんでは、排尿や性機能のことなど、身近な人にも話しにくい悩みを抱える方も多いもの。「何から考えればいいかわからない」という状態のままで構いません。当協会は医療機関ではなく、診断や治療は行いません。公的機関の情報をもとに考え方を整理し、主治医との対話を後押しすることが役割です。

父の治療のことでご家族だけで相談された40代の男性からは、「家の中では出せない気持ちを第三者に話せるだけで、こんなに軽くなるものかと思いました」という声が届いています(当協会「ご相談者の声」より)。同じ立場の方の声は、次のページもあわせてご覧ください。

ご相談者からのお便り

無料相談で一緒に整理できること

相談員と男性がノートを開き、気になることを一緒に整理しているイメージ

無料相談では、提示されている治療の選択肢の整理、次の診察で主治医に確認したい質問の書き出し、副作用や痛みとの付き合い方、これからの時間の過ごし方、ご家族との関わり方などをお話しいただけます。

統合医療や補完代替療法について気になる情報があれば、公的機関の情報をもとに見極め方を一緒に考えましょう。特定の商品や治療法の勧誘は行っていません。ステージ4と告げられた直後は、気持ちの整理が追いつかないもの。一人で抱え込む前に、まずは一度お話しください。ご家族だけのご相談も歓迎しています。

【まとめ】 膀胱がんはステージ4でも、選択肢を整理すれば今できることが見えてくる

通院に向けてノートをかばんに入れる男性と、そばで見守る家族のイメージ

膀胱がんは、痛みのない血尿が気づくきっかけになり、進行すると尿が出にくい、腰や背中が痛むといった症状があらわれるがんです。全国がん登録の2018年診断例では、5年相対生存率は全体で66.6%、離れた臓器に転移した「遠隔」では11.0%でした。

ステージ4でも、細胞障害性抗がん薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体を状態に合わせて使う薬物療法が行われます。出血や痛みを和らげる放射線治療や、緩和ケアも受けられる治療。標準治療をサポートする形で統合医療を組み合わせる道もあります。まずは、主治医に確認したいことを整理するところから始めてみてください。

ステージ4と言われても、まずは無料相談でお話しください

自宅でノートを開きながら電話で相談している高齢の女性のイメージ

膀胱がんでステージ4と言われ、余命のことが頭から離れない、薬物療法のほかにできることを知りたい、膀胱を取る手術を受けるかどうか迷っている、ご家族としてどう支えればいいかわからない。当協会には、そうした段階の方からのご相談が多く寄せられています。公的機関の情報をもとに、選択肢と主治医に確認したいことを一緒に整理し、主治医との対話を後押しします。

無料相談はこちら

お電話でのご相談は 03-5657-0995(平日9時〜18時)。メールでのご相談は365日24時間受け付けています。ご家族だけのご相談も可能です。

ほかの部位の相談事例は「がんの部位別事例一覧」でも紹介しています。

よくある質問

母親と息子がテーブルで相談したい質問をノートにまとめているイメージ

膀胱がんがステージ4と言われました。余命と治療の選択肢はどうなりますか?

男性が医師に相談する場面と、見通しと選択肢を主治医に確認という文字

余命を一律に示す公的な数値はありません。全国がん登録の2018年診断例では、離れた臓器に転移した「遠隔」の5年相対生存率は11.0%でした。治療の中心は薬物療法で、細胞障害性抗がん薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体を状態に合わせて使います。見通しは主治医に確かめてください。

詳しくは ステージ4の薬物療法 を参照してください。

膀胱がんの末期には、どんな症状がありますか?

自宅で高齢の女性が体調の変化を訪問看護師に伝えているイメージ

がんが進行すると、血尿に加えて、尿が出にくい、わき腹や腰・背中が痛む、足がむくむといった症状があらわれることがあります。骨に転移した場合は、痛みが出ることも。出血や骨の痛みには放射線治療、つらさ全般には緩和ケアなど、和らげる方法は複数あります。我慢せず、早めに担当医へ伝えましょう。

詳しくは 進行したときの症状 を参照してください。

膀胱がんはどこに転移しやすいですか?

男性と家族が医師に膀胱がんの転移について質問しているイメージ

膀胱がんは、リンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。骨盤の外のリンパ節への転移はⅣA期、それ以外の離れた臓器などへの転移はⅣB期に分類されます。転移があるかどうかは、CT検査やMRI検査で確認。転移がある場合の治療は、薬物療法が中心です。気になる症状は、早めに伝えてください。

詳しくは 膀胱がんの転移 を参照してください。

膀胱がんになると、どこが痛くなりますか?

男性がノートに記録する場面と、痛みの場所と変化を伝えるという文字

膀胱がんの血尿は、痛みを伴わないのが特徴です。排尿時に痛みを感じる方もいます。がんが進行すると、わき腹や腰、背中が痛むことがあり、骨に転移した場合は痛みが出ることも。ただし、似た症状は膀胱炎や尿路結石でも起こります。原因を確かめるために、泌尿器科を受診してください。

詳しくは 膀胱がんの症状 を参照してください。

膀胱がんステージ3の生存率はどのくらいですか?

医師と患者家族が資料を確認する場面と、統計の区分はステージと異なるという文字

全国がん登録は、ステージではなく進行度で集計しています。近くのリンパ節や周りの臓器に広がった「領域」の5年相対生存率は、2018年診断例で38.9%でした。ステージ3とそのまま一致する区分ではありません。自分の状態にあてはまる見通しは、検査結果をもとに主治医へ確かめてください。

詳しくは 膀胱がんの5年相対生存率 を参照してください。

膀胱がんは超音波(エコー)検査でわかりますか?

診察台で横になる男性の下腹部に医療者が超音波プローブを当てている検査のイメージ

腹部超音波検査は痛みがなく、その場で結果を確認できる簡便な検査です。ただ、がんの場所や大きさ、形によっては、がんがあっても見つけられないことがあります。膀胱がんかどうかは、多くの場合、尿道から内視鏡を入れる膀胱鏡検査でわかります。血尿が続くときは、泌尿器科で相談しましょう。

詳しくは 膀胱がんを見つける検査 を参照してください。

膀胱がんの原因は何ですか?

女性が医師に生活歴や仕事のことを相談しているイメージ

主な危険因子は、喫煙と、ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニルといった化学物質に長期間さらされることです。これらは、かつて染料や樹脂製品などに使われていました。予防の基本は禁煙で、禁煙してから年数がたつほどリスクを減らせることがわかっています。国の指針で定められた検診はありません。

詳しくは 膀胱がんの危険因子 を参照してください。

膀胱をすべて取ったあと、排尿はどうなりますか?

膀胱摘出後の暮らしについて男性と家族が看護師に説明を受けているイメージ

尿を体の外に出す通り道を、新しくつくります。おなかに尿の出口(ストーマ)をつくって袋にためる方法と、腸で新しい膀胱をつくって尿道から排尿する方法があります。ストーマの装具には防臭加工があり、ケアに慣れれば外出や入浴もしやすくなるでしょう。永久的なストーマでは、身体障害者手帳の交付を受けられます。

詳しくは 尿路変向術 を参照してください。

家族が膀胱がんのステージ4と言われたら、家族にできることは何ですか?

自宅のソファで父親の希望を息子と娘が落ち着いて聞いているイメージ

まず本人の気持ちと希望を聞き、主治医の説明に同席して、治療の目的や選択肢を一緒に確認しましょう。通院での薬物療法が続くときは、体調の悪い日に家事や付き添いを引き受けることも支えになります。家族自身の不安を一人で抱える必要はありません。当協会の無料相談などで、気持ちを話してみてください。

詳しくは 無料相談で整理できること を参照してください。

出典

本記事の医学的な事実と統計は、次の公的機関の一次情報に基づいています(2026年10月閲覧)。

本記事で示した数値出典
診断数 23,970例(男性17,901例、女性6,069例。2023年)がん統計「膀胱」
死亡数 9,725人(2024年)がん統計「膀胱」
5年相対生存率 全体66.6%、限局81.0%、領域38.9%、遠隔11.0%(2018年診断例)全国がん登録生存率データ(最新データ〈進行度別〉)
診断時の進行度の割合 限局66.8%、領域14.4%、遠隔5.3%(2018年診断例)同上
尿路上皮がんの割合 90%以上膀胱がんについて
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