多発性骨髄腫の余命とステージ3・末期の治療、並行してできること

multiple myeloma

多発性骨髄腫の治療や日々の不安をご相談ください

この記事でわかること

自宅の窓辺でノートに確認したいことを書き留める女性の写真

多発性骨髄腫はステージ3(病期Ⅲ期)や再発と言われても、新しい薬を組み合わせた治療や合併症への対処があり、治療と並行してできることもあります。余命・症状・選択肢を公的機関の情報で確認できます。

多発性骨髄腫はステージ3・末期と言われても、できることがある

家族がメモを取る隣で男性が医師に質問する診察室の写真

「多発性骨髄腫のステージ3と言われた」「余命はどのくらいなのか」。この章では、多発性骨髄腫のステージや末期がどの状態を指すのかを公的機関の情報で整理し、この記事で扱う範囲を示します。進んだ段階でも、治療とケアの選択肢は残っています。

多発性骨髄腫の「ステージ3」「末期」とは、どの状態を指すのか

R-ISSの病期Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期を並べ、病期と体の状態を主治医に確認することを示した図解

多発性骨髄腫の病期(ステージ)は、腫瘍の量や経過を左右する要因により、Ⅰ〜Ⅲの3段階に分けられます(出典:「多発性骨髄腫の検査・診断について」)。ほかの多くのがんのように「ステージ4」はなく、Ⅲ期が最も進んだ段階です。

医学的に「末期」という区分もなく、Ⅲ期でも、年齢や合併症の有無を考えながら治療方針が決められます。再発をくり返したり、薬が効きにくくなったりした段階を「末期」と感じる方もいますが、その段階でも選択肢を整理することはできます。まずは自分の病期と、その意味を確認しましょう。

この記事でわかる範囲と、情報の時点

冊子を読みながら情報を確かめる男性と、机に置かれたノートの写真

この記事では、多発性骨髄腫の特徴と原因、症状、治療が必要になる病型、ステージと5年生存率、検査、治療法、そして病期Ⅲ期や再発、末期と言われたときの選択肢までを、一覧で把握できるようにまとめています。医学的な事実は国立がん研究センターのがん情報サービスと、中央病院・東病院監修の解説、全国がん登録のデータを根拠にし、当協会の立場からの情報とは分けて書いています。

生存率は過去の診断例の数値なので、これから治療を受ける人にそのまま当てはまるとは限りません。目安として読んでください。

治療の選択肢は広がっており、整理はこれから始められる

主治医と一緒に選択肢を整理という言葉を添えた、男性と医師の相談イラスト

「ステージ3」「末期」と告げられると、もう治療の手立てがないように感じてしまう方は少なくありません。しかし多発性骨髄腫では、新しい薬が次々に使えるようになり、治療の選択肢が広がっています。

治療は長期におよぶこともありますが、外来で治療を続けながら仕事を続けることも可能とされています。骨の痛みを和らげる放射線治療や、合併症を抑える支持療法も選択肢です。

標準治療をサポートする形で統合医療を組み合わせるという考え方もあります。大切なのは、選択肢を整理して主治医に確認することです。当協会ではその整理を無料で一緒に行っています。

多発性骨髄腫とは、原因と、なりやすい人の特徴

資料を持つ医師の説明を聞く女性の写真

多発性骨髄腫は、血液をつくる骨髄で起こる血液のがんです。この章では、病気の仕組みと、わかっている原因、なりやすい年代を整理します。

形質細胞ががん化し、役に立たない抗体(Mタンパク)をつくり続ける

骨髄腫細胞からMタンパクがつくられる関係を示した簡潔な図解

多発性骨髄腫は、白血球の中のリンパ球のうち、B細胞から分化した形質細胞ががん化して骨髄腫細胞になり、主に骨髄で増える病気です(出典:「多発性骨髄腫」)。形質細胞は、細菌やウイルスなどの異物から体を守る抗体をつくる働きをもっています。

しかし、がん化した骨髄腫細胞は、異物を攻撃する能力がない抗体(Mタンパク)をつくり続けます。骨髄腫細胞やMタンパクが増えることで全身にさまざまな症状が起こるのが、この病気の特徴です。治療は、薬を組み合わせた薬物療法が中心になります。

同じ血液のがんである悪性リンパ腫については、次のページで治療法と可能性を整理しています。

悪性リンパ腫の治療法と可能性

はっきりした原因はわかっておらず、年齢とともに増える

原因はまだ明らかではありませんという言葉を添えた、男性と医師のイラスト

多発性骨髄腫では、骨髄腫細胞にさまざまな遺伝子異常や染色体異常が生じていることが知られていますが、はっきりした原因はよくわかっていません。若い人の発症はまれですが、年齢が上がるとともに発症数は増え、すべてのがんの約1%、血液がんの約10%を占めるとされています。2023年に多発性骨髄腫と診断されたのは7,938例です。

明らかな原因が分かっていないため、有効な予防法はありません。原因がわからないぶん、早期に見つけることが大切です。健診の血液検査や尿検査で異常を指摘されたら、放置しないようにしましょう。

多発性骨髄腫の初期症状と、進行したときの症状

椅子に座り、背中の具合を看護師に伝える男性の写真

多発性骨髄腫は、初期にはほとんど自覚症状がないことが多い病気です。この章では、見つかるきっかけと、病気が進んだときにあらわれる症状を整理します。

初期は自覚症状が少なく、健診の血液検査や尿検査で見つかることもある

健診の異常は精密検査で確認という言葉を添えた、検査資料を見る女性と医師の写真

病気の初期にはほとんど自覚症状がありません(出典:「多発性骨髄腫の原因・症状について」)。健康診断や人間ドックの血液検査や尿検査で異常を指摘されて病気が判明する場合や、風邪などの感染症が長引くことでたまたま見つかるケースも増えています。

かなり進行すると、貧血や骨折、骨や関節の痛みなどがあらわれることもありますが、症状には個人差が大きく、まったくない人もいます。健診で異常を指摘されたら、放置しないようにしましょう。精密検査をすすめられたら、早めに受診してください。

骨の痛みや骨折、貧血、感染しやすさ

自宅で体調についてノートに書き留める男性と、隣で話を聞く配偶者の写真

骨髄腫細胞が増えると、正常な血液細胞がつくられにくくなり、赤血球、白血球、血小板が減少します。そのため、貧血による息切れや動悸、鼻血や歯ぐきからの出血、ウイルスなどへの感染しやすさがあらわれます。自分で分かる症状で最も多いのは、背骨などが骨折することによる痛みです。

骨を溶かす細胞が活性化して骨がもろくなるためで、倦怠感や発熱などの症状があらわれることもあります。腰痛が長く続くときや、骨折しやすいと感じるときは、早めに医療機関に相談しましょう。症状を記録しておくと、受診の際に伝えやすくなります。

高カルシウム血症や腎障害など、全身にあらわれる症状

いつもと違う変化は早めに担当医へという言葉を添えた、電話で相談する女性の写真

骨が溶けて血液中のカルシウム濃度が高くなる高カルシウム血症になると、口の渇き、便秘、吐き気、意識障害などの症状があらわれることがあります。Mタンパクの一部が大量に尿に出ることで腎臓に負担がかかり、腎障害の原因にもなります。Mタンパクが増えて血液がドロドロになるのが過粘稠度症候群で、めまいや頭痛、視覚障害などが主な症状です。

また、Mタンパクが変化したアミロイドが臓器に沈着して、手のしびれや臓器の機能低下を起こすこともあります。いつもと違う体調の変化があれば、早めに担当医に伝えてください。

多発性骨髄腫の病型と、治療が必要になるとき

カレンダーとノートを見ながら通院予定を確認する夫婦の写真

形質細胞ががん化する病気にはいくつかの病型があり、すべてがすぐに治療を必要とするわけではありません。この章では、病型の違いと、治療を始めるタイミングを整理します。

MGUS・くすぶり型は、すぐには治療せず経過を観察する

経過観察も大切な方針という言葉を添えた、男性と医師の相談イラスト

国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)の診断基準では、骨髄中の骨髄腫細胞やMタンパクの有無、臓器障害の有無などによって、いくつかの病型に分類されます。症状や臓器障害がない意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)や、くすぶり型(無症候性)多発性骨髄腫は、すぐには治療を必要としません。

ただし、症候性の多発性骨髄腫に移行することもあるため、定期的に検査を行いながら経過を観察します。「治療しない」のではなく、「見守る」段階です。検査の間隔と、受診を早めるべき症状を確認しておきましょう。

臓器障害や症状があらわれたら、治療を始める

治療開始の理由を主治医に確認という言葉を添えた、男性と医師の相談写真

多発性骨髄腫のうち治療が必要になるのは、高カルシウム血症、腎不全、貧血、背骨の骨折による腰痛や骨折しやすいといった骨病変などの症状が1つ以上ある場合です。骨髄腫診断事象と呼ばれる臓器障害やバイオマーカーの基準が1つ以上あれば、症候性多発性骨髄腫と診断されます。

病状が進んで重大な合併症があるときは、骨髄腫に対する治療より、合併症の治療を先に行うこともあります。治療を始める理由を、主治医に確認しておきましょう。治療の開始時期は、症状や検査の結果を見ながら判断されます。

ステージ(病期)と、5年生存率・余命の目安

診察室で医師に説明を聞く男性の写真

「ステージ3と言われたけれど、あとどのくらい生きられるのか」。この章では、病期の分類と、全国がん登録の5年生存率、数字の読み方を整理します。

R-ISSによる病期Ⅰ期〜Ⅲ期の分類

R-ISSでは血液検査と染色体の検査を総合して病期を確認することを示した図解
病期(R-ISS)主な基準
Ⅰ期血清β2ミクログロブリン値が3.5mg/L未満、かつ血清アルブミン値が3.5g/dL以上で、高リスク染色体異常がなく、LDHが正常範囲
Ⅱ期Ⅰ期でもⅢ期でもない
Ⅲ期血清β2ミクログロブリン値が5.5mg/Lを超え、かつ高リスク染色体異常があるか、LDHが高値

多発性骨髄腫の病期は、血液検査で調べる血清β2ミクログロブリン値と血清アルブミン値を用いた国際病期分類(ISS)が基本です。国際骨髄腫ワーキンググループは、これに高リスクの染色体異常の有無とLDH(乳酸脱水素酵素)の値を加えた改訂国際病期分類(R-ISS)を示しています。

高リスク染色体異常は、17番染色体の欠失や、4番と14番、14番と16番が入れ替わる転座で、病気が進行しやすいことがわかっている異常です。高リスク染色体異常がある場合は、より強い治療を選ぶことがあります。病期ごとに、年齢や合併症の有無も考慮しながら治療方針を決めます。

全国がん登録にみる、多発性骨髄腫の5年相対生存率

多発性骨髄腫全体の2018年診断例の5年相対生存率53.9%と、個人の余命とは異なる旨を示した図解

全国がん登録では、2018年に診断された多発性骨髄腫の5年相対生存率は53.9%です(出典:「がん統計 多発性骨髄腫」)。男女別では、男性が53.8%、女性が54.0%で、大きな差はありません。集計の対象は7,061例です。

多発性骨髄腫は、全国がん登録の進行度別の集計に数値が示されていないため、病期ごとの5年生存率はこの記事では示していません。2024年の死亡数は4,243人です。

病期による見通しの違いは、主治医に確認しましょう。数値は全体の平均として受け止めてください。

生存率の数字の読み方と、余命が数字どおりにならない理由

統計は集団の目安、見通しは主治医と確認という言葉を添えた相談イラスト

5年相対生存率は、あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標の一つです。過去に診断された人の集団の数値であり、その後に使えるようになった新しい薬の効果は十分に反映されていません。多発性骨髄腫では、近年、新規薬剤や分子標的薬が加わり、治療の選択肢が広がっています。

また、余命は病期だけでなく、年齢や体の状態、染色体異常の有無、治療への反応によっても変わります。数字だけで将来を決めつけず、見通しは主治医に確認しましょう。今できることを考える材料として使ってください。

再発の特徴と、注意したい合併症

病院の待合室でノートを見ながら娘と話す男性の写真

多発性骨髄腫は、治療で病状が落ち着いたあとも、再発したり再び進行したりすることがある病気です。この章では、再発の特徴と合併症、治療後の経過観察を整理します。

再発したり、病気が再び進行したりする可能性が高い

再発したときも次の治療を相談という言葉を添えた、男性と医師のイラスト

多発性骨髄腫は、再発したり、病気が再び進行したりする可能性が高いがんです(出典:「多発性骨髄腫の療養について」)。そのため、治療が終わったあとも定期的に通院し、経過を観察することが大切です。再発した場合や、薬が効きにくい難治性の場合にも使える薬が承認されており、治療の選択肢は広がっています。

再発はつらい知らせですが、次の治療を主治医と一緒に考える段階でもあります。定期検査は、必ず受けるようにしてください。検査の結果で気になる点があれば、その場で質問しましょう。

再発を告げられたときの治療の選択については、次の記事でも整理しています。

がんが再発したときの治療の選択

骨折による脊髄の圧迫や腎不全など、注意したい合併症

急な痛みや動かしにくさはすぐに連絡という言葉を添えた、配偶者に寄り添われながら電話をする男性の写真

多発性骨髄腫では、病状が進むにつれて、骨折による脊髄の圧迫や腎不全などの重大な合併症が起こる場合があります。合併症には、腎障害、過粘稠度症候群、感染症、骨病変、高カルシウム血症などがあり、症状が強い場合は、骨髄腫の治療より症状を抑える治療を優先させることがあります。

病変が脊髄の圧迫まで及んでいる場合は、放射線治療に加えて、ステロイド剤による治療なども速やかに行うことが必要です。急な背中の痛みや手足の動かしにくさがあれば、すぐに連絡しましょう。早めの対応が、生活を守ることにつながります。

治療後の経過観察と、晩期の副作用のチェック

ノートを見ながら看護師に体調を伝える女性の写真

治療が終了しても、何年も経過したあとに、新たながん(二次発がん)や甲状腺機能低下症、不妊などが起こることがあります。治療終了後は、血液検査やCT検査といった再発を調べるための検査だけでなく、晩期の副作用のチェックも受けるようにしましょう。

骨の痛みや発熱、疲れやすいなどの気になる症状があらわれたときは、次の定期検査を待たずに、すぐに受診してください。とくに造血幹細胞移植を受けた人は、白血球や血小板が減って免疫力が落ちているため、人ごみを避け、うがいや手洗いなどの感染対策をしっかり行う必要があります。

多発性骨髄腫の検査方法

医師と一緒に検査資料を確認する男性の写真

多発性骨髄腫の診断や治療方針を決めるために、血液や尿、骨髄、画像の検査を組み合わせて行います。この章では、それぞれの検査でわかることを整理します。

血液検査と尿検査で、Mタンパクや腎臓の状態を調べる

血液検査と尿検査でMタンパクや腎臓の状態を確認することを示した図解

血液検査では、赤血球、ヘモグロビン、白血球、血小板などの数値を測定し、血液をつくる働きがどのくらいあるかを調べます。また、骨髄腫の進行度や腎機能を調べるために測定するのが、免疫グロブリン、Mタンパク、クレアチニン、カルシウム、アルブミン、β2ミクログロブリンなどです。

尿検査では、Mタンパクの1つであるベンスジョーンズタンパクの有無や腎機能の状態を調べ、24時間の尿を集めて尿中のMタンパクの量を調べることもあります。これらの数値は、病期の判定や治療効果の確認にも使われます。

骨髄検査で、診断を確定する

診察室で看護師に検査について質問する男性の写真

血液やリンパのがんでは、ほとんどの場合、診断や病型を確定するための骨髄検査を受けます。骨髄検査は、皮膚を消毒し局所麻酔をした後に、一般的には腸骨(腰の骨)に針を刺して、骨髄液や骨髄組織を採る検査です。骨髄液を吸引する骨髄穿刺と、太い針で骨髄組織の一部を採る骨髄生検があり、骨髄腫細胞の種類や悪性度を調べます。

また、染色体の異常を調べる染色体検査は、予後を予測したり、治療法を決めたりするために行われます。検査の前に、不安なことは医師や看護師に伝えておきましょう。

画像検査で、骨の状態や病気の広がりを調べる

CT検査室の前で説明を受ける女性の写真

画像検査は、全身への病気の広がりや骨の状態を確認するための検査です。もっとも一般的なX線検査では、全身の骨病変や病気による骨折の有無を調べ、より小さな骨の病変や骨髄腫細胞の広がりを調べるために、CTやMRI検査が行われることもあります。最近では、骨髄の外にある病変を調べるためにPET検査なども行われます。

なお、多発性骨髄腫が疑われる場合は、造影剤によって腎機能が悪化することがあるため、造影剤を使った画像検査は基本的に行えません。どの検査で何を調べるのか、主治医に確認しておきましょう。

多発性骨髄腫の治療方法と費用感

夫婦で相談員に資料を見せてもらう相談場面の写真

多発性骨髄腫の治療は、薬を組み合わせた薬物療法が中心で、年齢や体の状態によっては造血幹細胞移植も選択肢になります。この章では、治療方針の決め方とそれぞれの治療、費用、標準治療に統合医療を組み合わせる考え方を整理します。

治療方針は、自家造血幹細胞移植ができるかどうかで分かれる

年齢と体の状態から治療方針を相談という言葉を添えた、男性と医師のイラスト

主な治療は、骨髄腫細胞をできる限り減らすための抗がん剤による化学療法です(出典:「多発性骨髄腫の治療について」)。年齢や合併症などの条件から自家造血幹細胞移植ができる場合は、化学療法に続いて大量化学療法と自家造血幹細胞移植を行います。移植ができない場合の治療は、通常の化学療法です。

高齢者や合併症がある人には、薬の量を減らすなど、副作用を考えながら慎重に病状をコントロールしていきます。移植ができるかどうかは、年齢だけでなく体の状態も合わせて判断されます。どちらの方針になるかを、主治医に確認しましょう。

自家造血幹細胞移植を行う場合の流れ

自家造血幹細胞移植で、採取・保存、大量化学療法、自分の幹細胞を戻す順序を示した図解

65歳未満で、重い感染症や肝臓・腎臓の障害がなく、心機能にも問題がないなどの条件を満たす場合に行われるのが、自家造血幹細胞移植です。まず、複数の抗がん剤やステロイド剤、分子標的薬などを組み合わせた導入療法を3〜4コース(1コースは約3週間)行います。

効果が確認されたら、あらかじめ採取して保存しておいた自分の造血幹細胞を、大量化学療法のあとに戻して造血機能を回復させます。造血幹細胞移植は数カ月の入院が必要です。生活やお金のことは、がん相談支援センターで相談できます。

新規薬剤や抗体薬を組み合わせる薬物療法

薬の目的と副作用を治療前に確認という言葉を添えた、資料を確認する男性と医師の写真

多発性骨髄腫の標準治療では、さまざまな薬を併用する薬物療法を行います。近年、ボルテゾミブ、レナリドミド、サリドマイドといった新規薬剤が使えるようになり、難治性の多発性骨髄腫にはポマリドミドが承認されました。さらに、カルフィルゾミブなどの分子標的薬も加わり、治療の選択肢が広がっています。

移植を行わない人でも、抗体薬のダラツムマブを組み合わせた治療が主流です。どの薬を組み合わせるかは、年齢や体の状態、副作用などを考えて決めます。それぞれの薬の目的と副作用を、治療前に確認しておきましょう。

薬物療法の副作用との付き合い方は、次の記事でも整理しています。

抗がん剤の副作用について

放射線治療と、合併症を抑える支持療法

痛みや合併症にも対処する治療があるという言葉を添えた、男性と看護師のイラスト

骨髄腫細胞は放射線に感受性が高く、腫瘍の縮小や痛みの緩和のために、放射線治療が行われることもあります。骨の病変の範囲が限られているときは、少ない量の放射線でも効果が得られるとされています。

また、多発性骨髄腫による腎障害や感染症、骨病変、高カルシウム血症などの合併症に対して行われるのが、症状を抑えるための治療(支持療法)です。症状が強い場合は、骨髄腫の治療より支持療法を優先させることがあります。

支持療法は、治療を続けるための大切な治療です。痛みや体調の変化は我慢せず、担当医や看護師に伝えましょう。

治療費は保険診療が基本、高額療養費制度で自己負担に上限がある

高額療養費制度の自己負担上限が年齢や所得に応じることと、窓口での条件確認を示した図解

多発性骨髄腫の薬物療法や造血幹細胞移植、放射線治療などの標準治療は、保険診療で受けることができます。医療費が一定額以上になった場合は、高額療養費制度を利用して、自己負担限度額までの支払いとすることが可能です。多発性骨髄腫の治療は長期におよぶことがあるため、支払いの見通しを早めに立てておくと安心です。

一方、がん情報サービスは、自由診療として行われる免疫療法について、効果が証明されておらず、治療費は全額自己負担になるため、慎重な確認が必要だとしています。費用の不安は、病院のソーシャルワーカーやがん相談支援センターにも相談できます。

統合医療・自然療法を組み合わせるという選択肢

取り入れる前に主治医と確認という言葉を添えた、医師に質問する男性の写真

統合医療は、厚生労働省の検討会で「近代西洋医学を前提として、これに補完代替療法や伝統医学等を組み合わせて更にQOLを向上させる医療」と位置づけられています。標準治療をサポートする形で、食事の改善、運動、温熱療法、心のケアなどを組み合わせる考え方です。

補完代替療法の多くは自由診療で、自己負担が増えることがあります。治療が長く続くなかで、体力や気持ちを支えるために、生活を整える工夫を取り入れる方も少なくありません。取り入れるものは必ず主治医に伝え、根拠と費用を確認して選んでください。

当協会は、この定義に基づき、標準治療をサポートする形で信頼性の高い補完代替療法の情報を整理・提供している一般社団法人です。医師や大学教授が理事を務め、特定の商品や治療法を勧めることはありません。協会が紹介している療法の分類は、次のページで確認できます。

協会推奨の代替療法

ステージ3・再発・末期と言われたときの選択肢

夫婦で医師の説明を聞く診察室の写真

「多発性骨髄腫と診断された。余命はどのくらいで、治療と並行してできることはあるのか」。この章では、その問いに沿って、病期Ⅲ期や再発のときの治療、治療と並行してできること、痛みや合併症への対処、療養の場所、主治医への確認事項を順に整理します。

病期Ⅲ期でも、薬物療法を中心に治療を続けられる

病期Ⅲ期の治療も体の状態に合わせて相談という言葉を添えた、男性と医師の写真

病期Ⅲ期は、R-ISSで最も進んだ段階ですが、治療の基本はほかの病期と同じく、年齢や合併症の有無を考えながら選ぶ薬物療法です。条件を満たせば自家造血幹細胞移植も選択肢になり、高リスク染色体異常がある場合は、より強い治療を選ぶこともあります。骨や腎臓などの合併症があるときは、支持療法や放射線治療を並行して行います。

外来で治療を続けながら、仕事を続けることも不可能ではありません。病期Ⅲ期と告げられても、治療の選択肢がなくなるわけではありません。治療の目的と見通しを、主治医に確認しておきましょう。

余命の告知を受けたときの考え方や選択肢は、次の記事でも整理しています。

末期がんで余命宣告されてからの選択肢

再発や、薬が効きにくくなったときの治療

ノートを開いて医師とこれまでの経過を確認する女性の写真

多発性骨髄腫は再発や再進行の可能性が高い病気ですが、効果が十分でない場合は、別の薬に変更して治療を続けます。難治性の多発性骨髄腫に対して承認された薬もあり、選択肢は以前より広がっています。

がん情報サービスでは、国内で行われている多発性骨髄腫の臨床試験を検索することも可能です。臨床試験は必ず参加できるとは限らないため、参加を考えたいときは担当医に相談しましょう。これまでの治療の経過と、次に使える薬の候補を主治医に確認しておくと、話し合いが進めやすくなります。

治療と並行してできること、感染対策と骨・腎臓を守る生活

治療と並行して手洗いなどの感染対策という言葉を添えた、手を洗う男性のイラスト

治療と並行してできることとして、まず大切なのが感染症への対策です。血液・リンパのがんは、がんそのものや薬物療法の影響で感染しやすくなるため、手洗いやうがいをしっかり行うなど、日常生活でも注意が必要です。

骨がもろくなっている場合は骨に負担をかけない生活を心がけつつ、安静を続けると骨や筋力が弱るため、医師と相談しながら無理のない範囲でウォーキングなどを行うことも大切になります。腎臓への負担を軽くするため、脱水にも気をつけましょう。標準治療をサポートする形で、食事や心のケアを整えることもできます。

抗がん剤治療に加えて自宅でも取り組んでいたことについて、専門家の立場から代替策の助言を受けた50代の女性は、落ち着いた気持ちで最後まで頑張りぬけたと話しています(当協会「ご相談者の声」より)。

骨の痛みや合併症をやわらげる治療と、緩和ケア

肩の痛みについて看護師に伝える男性の写真

骨の痛みには、腫瘍を小さくし痛みを和らげる放射線治療が行われることがあります。緩和ケアは、がんと診断されたときから始まり、がんの治療とともに、つらさを感じるときにはいつでも受けることができます(出典:「緩和ケア」)。必要に応じて、さまざまな専門職からなる緩和ケアチームが支えてくれます。

体のつらさだけでなく、気持ちのつらさも相談できます。痛みの場所や強さ、出る時間帯をメモして伝えると、薬の調整がしやすくなるでしょう。痛みを我慢せず伝えることが、生活の質を保つことにつながります。

緩和ケアの話が出て目の前が真っ暗になったという70代の男性も、「緩和ケアはつらさを和らげながら自分らしく過ごすための医療」という考え方を知って誤解が解けたと話しています(当協会「ご相談者の声」より)。

療養の場所と、仕事との両立

閉じたパソコンの隣でノートを読む男性の写真

多発性骨髄腫の治療は長期におよぶことがありますが、外来で治療を続けることもできるため、仕事を続けながら治療を受けることも可能です。仕事との両立や職場への復帰を考えている場合は、担当医とよく相談し、がん相談支援センターも活用しましょう。

病状が進んで療養の場所を考える段階では、通院、入院、在宅療養から緩和ケアを受ける場を選ぶことができます。緩和ケア病棟には入院を待つ人がいる場合もあるため、早めに担当医に相談しましょう。仕事や家庭での役割をどう続けるかも、無理のない形で考えていきましょう。

主治医に確認しておきたい質問と、セカンドオピニオン

主治医に聞きたいこととして、病期と治療方針、副作用と暮らし、次の選択肢を示した図解

整理しておきたいのは、病期と高リスク染色体異常の有無、移植の対象になるか、使う薬の組み合わせと治療期間、副作用と生活への影響、再発したときの次の治療、臨床試験を受けられるか、といった点です。治療の効果は、Mタンパクの量などの検査値で確認していくため、数値の意味も説明してもらうと理解が深まります。

担当医の意見を別の角度から聞きたいときには、セカンドオピニオンを受けることも可能です。ご家族が一緒に説明を聞くと、あとで内容を確かめ合えます。質問を紙に書いて持参すると安心です。

当協会に寄せられた多発性骨髄腫の相談事例と無料相談

落ち着いた相談室で相談員と話す男性の写真

一般社団法人日本がん難病サポート協会には、多発性骨髄腫と診断された方からのご相談も寄せられています。この章では、実際の相談事例と、無料相談で一緒に整理できることをご紹介します。

化学療法を予定していた、ステージ3の65歳男性の相談事例

相談場面のイメージと明記した、男性と相談員のイラスト

当協会に相談された65歳の男性は、ステージ3の多発性骨髄腫と診断され、化学療法を予定していました。相談を通じて選択肢を整理し、自然療法をメインに取り組まれた結果、数値が下がり、QOL(生活の質)が向上したと伺っています。これは当協会に寄せられた個人の相談事例であり、同じ経過をたどることを保証するものではありません。

当協会は標準治療をやめることを勧めるものではありません。多発性骨髄腫は長く治療と向き合うことが多いため、お一人おひとりの状況に合わせてお話を伺っています。ご本人の気持ちや生活の希望も大切にしています。

ご家族だけの相談、匿名・オンラインでも相談できる

ご家族だけでも匿名でも相談できる旨を添えた、オンライン相談のイラスト

当協会の無料相談は、電話(平日9時〜18時)、メール(365日24時間受付)、オンラインや対面に対応しています。匿名でも可能で、ご本人が同席されないご家族だけのご相談も歓迎しています。多発性骨髄腫は高齢の方に多いため、お子さんや配偶者の方が先にご相談されることも少なくありません。

「何から考えればいいかわからない」という状態のままで構いません。当協会は医療機関ではなく、診断や治療は行いません。公的機関の情報をもとに考え方を整理し、主治医との対話を後押しすることが役割です。

父の治療のことでご家族だけで相談された40代の男性からは、「家の中では出せない気持ちを第三者に話せるだけで、こんなに軽くなるものかと思いました」という声が届いています(当協会「ご相談者の声」より)。同じ立場の方の声は、次のページでも紹介しています。

ご相談者からのお便り

無料相談で一緒に整理できること

相談で一緒に整理する内容として、選択肢、主治医への質問、これからの暮らしを示した図解

無料相談では、提示されている治療の選択肢の整理、次の診察で主治医に確認したい質問の書き出し、副作用や痛みとの付き合い方、これからの時間の過ごし方、ご家族との関わり方などをお話しいただけます。統合医療や補完代替療法について気になる情報があれば、公的機関の情報をもとに見極め方を一緒に考えます。特定の商品や治療法の勧誘は行っていません。

多発性骨髄腫は治療が長く続くことが多いがんです。一人で抱え込む前に、まずは一度お話しください。ご家族だけのご相談も歓迎しています。

【まとめ】 多発性骨髄腫はステージ3でも、選択肢を整理すれば今できることが見えてくる

自宅でノートを広げて話し合う夫婦の写真

多発性骨髄腫は、形質細胞ががん化する血液のがんで、病期はⅠ〜Ⅲ期に分けられ、「ステージ4」はありません。全国がん登録の2018年診断例では、5年相対生存率は53.9%です。病期Ⅲ期や再発の段階でも、新規薬剤や抗体薬を組み合わせた薬物療法、条件を満たせば自家造血幹細胞移植、痛みを和らげる放射線治療や支持療法があります。

感染対策や骨・腎臓を守る生活など、治療と並行してできることも少なくありません。標準治療をサポートする形で統合医療を組み合わせる道もあります。まずは主治医に確認したいことを整理するところから始めてみてください。

長く続く治療も、まずは無料相談でお話しください

ノートにメモを取りながら電話で相談する女性の写真

多発性骨髄腫と診断され、余命のことが頭から離れない、再発をくり返して先が見えない、治療と並行してできることを知りたい、ご家族としてどう支えればいいかわからない。当協会には、そうした段階の方からのご相談が多く寄せられています。公的機関の情報をもとに、選択肢と主治医に確認したいことを一緒に整理し、主治医との対話を後押しします。

無料相談はこちら

お電話でのご相談は 03-5657-0995(平日9時〜18時)。メールでのご相談は365日24時間受け付けています。ご家族だけのご相談も可能です。

ほかの部位の相談事例は「がんの部位別事例一覧」でも紹介しています。

よくある質問

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多発性骨髄腫と診断されました。余命はどのくらいで、治療と並行してできることはありますか?

見通しと日々の工夫を主治医に相談という言葉を添えた、男性と医師のイラスト

余命を一律に示す公的な数値はありません。全国がん登録の2018年診断例では、多発性骨髄腫の5年相対生存率は53.9%です。治療と並行して、手洗いやうがいなどの感染対策、骨に負担をかけない生活、脱水を防ぐことなどができます。見通しは主治医に確認しましょう。体調の変化は早めに伝えてください。

詳しくは 治療と並行してできること を参照してください。

多発性骨髄腫のステージ3とは、どんな状態ですか?

病期の意味と治療方針を主治医と確認という言葉を添えた、男性と医師の写真

R-ISSという病期分類で最も進んだ段階で、血清β2ミクログロブリン値が5.5mg/Lを超え、かつ高リスク染色体異常があるか、LDHが高値の状態です。多発性骨髄腫には「ステージ4」はありません。Ⅲ期でも、年齢や合併症を考えながら治療方針を決めます。病期は血液検査などの結果で判定されます。

詳しくは R-ISSによる病期の分類 を参照してください。

多発性骨髄腫の末期には、どんな症状がありますか?

つらさや体調の変化は早めに相談という言葉を添えた、家族が付き添い電話で相談する女性の写真

病状が進むと、骨折による脊髄の圧迫や腎不全、感染症、高カルシウム血症などの合併症が起こることがあります。症状が強い場合は、骨髄腫の治療より症状を抑える支持療法を優先し、骨の痛みには放射線治療も行われます。つらさは我慢せず伝えましょう。緩和ケアは、がんと診断されたときから受けられます。

詳しくは 注意したい合併症 を参照してください。

多発性骨髄腫は治る病気ですか?

診察室で治療の見通しについて医師と話す男性の写真

多発性骨髄腫は、再発したり再び進行したりする可能性が高いがんとされています。一方で、新規薬剤や分子標的薬、抗体薬が加わり、治療の選択肢は広がっています。治る可能性をあきらめず、治療の目的と見通しを主治医と確認しながら進めましょう。定期的な検査で病状を確かめながら、治療を続けていくことが大切です。

詳しくは 新規薬剤や抗体薬を組み合わせる薬物療法 を参照してください。

多発性骨髄腫は、白血病とは違う病気ですか?

血液のがんでも病気の種類を確認という言葉を添えた、男性と医師のイラスト

どちらも血液のがんですが、別の病気です。多発性骨髄腫は、リンパ球のB細胞から分化した形質細胞ががん化し、主に骨髄で増える病気です。異物を攻撃できない抗体(Mタンパク)をつくり続け、骨の破壊や腎障害などを起こします。診断には、血液検査や尿検査、骨髄検査などを組み合わせて行います。

詳しくは 多発性骨髄腫の仕組み を参照してください。

多発性骨髄腫の原因は何ですか?予防はできますか?

検査の異常をそのままにしないという言葉を添えた、検査資料を見る男性と医師の写真

骨髄腫細胞に遺伝子異常や染色体異常が生じていることは知られていますが、はっきりした原因はわかっていません。そのため有効な予防法はなく、健診の血液検査や尿検査で異常を指摘されたら放置せず、精密検査を受けて早期発見に努めることが大切です。風邪などの感染症が長引くことで見つかる場合もあります。

詳しくは 多発性骨髄腫の原因 を参照してください。

造血幹細胞移植は何歳まで受けられますか?

移植の対象になるかは体の状態も含めて相談という言葉を添えた、男性と医師のイラスト

国立がん研究センターの解説では、65歳未満で、重い感染症や肝臓・腎臓の障害がなく、心機能にも問題がないなどの条件を満たす場合に、自家造血幹細胞移植が行われるとしています。65歳以上や合併症がある場合は、複数の薬を組み合わせた化学療法を続けます。対象になるかは主治医に確認しましょう。

詳しくは 自家造血幹細胞移植の流れ を参照してください。

多発性骨髄腫の治療中、日常生活で気をつけることは?

自宅の洗面台で石けんを使って手を洗う男性の写真

治療で免疫力が低下しているため、うがいや手洗い、人ごみを避けるなどの感染対策をしっかり行いましょう。骨がもろくなっている場合は骨に負担をかけず、医師と相談して無理のない範囲で運動を続けます。腎臓を守るため、脱水にも気をつけてください。発熱や骨の痛みがあれば、すぐに受診してください。

詳しくは 治療後の経過観察 を参照してください。

家族が多発性骨髄腫と言われたら、家族にできることは何ですか?

自宅のソファで男性の話を聞く娘の写真

まず本人の気持ちと希望を聞き、主治医の説明に同席して、治療の目的や選択肢を一緒に確認することです。治療は長く続くことが多いため、通院や感染対策を無理のない形で支えましょう。家族自身の不安も一人で抱えず、当協会の無料相談などで話してください。話を聞くだけでも大きな支えになります。

詳しくは 無料相談で整理できること を参照してください。

出典

本記事の医学的な事実と統計は、次の公的機関の一次情報に基づいています(2026年10月閲覧)。

本記事で示した数値出典
診断数 7,938例(2023年)、死亡数 4,243人(2024年)がん統計「多発性骨髄腫」
5年相対生存率 53.9%(男性53.8%、女性54.0%、対象7,061例、2018年診断例)がん統計「多発性骨髄腫」、全国がん登録生存率データ(最新データ〈性別〉)
すべてのがんの約1%、血液がんの約10%多発性骨髄腫の原因・症状について
R-ISSの基準(β2ミクログロブリン値3.5mg/L未満・5.5mg/L超、アルブミン値3.5g/dL以上、高リスク染色体異常、LDH)多発性骨髄腫の検査・診断について
自家造血幹細胞移植の目安(65歳未満)、導入療法3〜4コース(1コース約3週間)多発性骨髄腫の治療について
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